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木材市場の現状

(令和3年5月現在)

米国・中国を中心とした世界規模の建築需要の高まりと、コロナ渦の影響もあって日本国内での木材の調達は極めて困難な状況に陥っています。

米国では新型コロナ感染拡大の加速により、在宅ワークでの生活様式の広がりと、低金利政策が住宅市場を刺激し、建設ラッシュが続き木材の需要は留まることを知りません。

また、新型コロナをいち早く封じ込めた中国も経済活動を早期に再開したため、木材の需要も回復し、海外からの多くの輸入材を確保しています。

米国・中国とも、好景気の流れで木材価格の天井が上がり、日本は価格競争に遅れをとり、米材・欧州材の入荷が困難となっています。そのうえ、入荷の見通しも立たず、混乱はしばらく続くと考えられます。

外材の不足の代替として国産材製品(杉・桧など)に移行を進めたため、国産材の取り合いとなり、品不足・価格高騰となることは必然であり、国産材も不足の状況です。

新築のプレカット工場は、構造材の不足から加工する棟数を制限し、一律2カ月程度の納品延期を余儀なくされています。そのため、住宅のみならず建築の着工棟数が軒並み減っており、住宅産業は大きな打撃を受けています。

この品不足の状況はしばらく続くと考えられますが、外材の輸入が正常化しても高騰した製品価格は当面の間据え置きとなりそうです。